文化審が壱岐双六古墳出土品を国指定重文へ答申
国の文化審議会(石澤良昭会長)は21日、中国製二彩陶器など壱岐市の双六(そうろく)古墳の出土品412点を国重要文化財に指定するよう、渡海紀三朗文部科学相に答申した。
双六古墳は壱岐島の中央部に位置し、標高約100メートルの丘陵上にある。全長91メートルの県内最大級の前方後円墳で、横穴式石室を埋葬施設としている。6世紀後葉から7世紀初頭に築造され、7世紀末まで埋葬、慰霊行為が続けられた。当時の壱岐を治めた権力者の墳墓とされている。
双六古墳は江戸時代後期に書かれた平戸藩主の書物に紹介されている。1997年度から2000年度の調査で約2,000点の遺物が出土。中国大陸、朝鮮半島製の外来土器が見つかっており、中国製二彩陶器は古墳からの出土品としては日本最古。中国の南北朝時代のものと推定され、当時の交流を物語る貴重な資料としている。
金銅、ガラス製品も多数出土。奈良県の藤ノ木古墳から出土した国宝の馬具の鞍(くら)に取り付けられたガラス製品と類似するものや、福岡県の宮地嶽古墳から出土した国宝の鞍の金銅製金具と類似した装飾品、鳳凰(ほうおう)を表現した刀の柄頭(つかがしら)などがある。
双六古墳の出土品は破片資料が大半だが、古墳に埋葬された人物の身分の高さや当時の壱岐の重要性を想起させ、古代アジアとの交流を示す貴重な資料とされている。


