宝篋印塔型供養塔
宝篋印塔(ほうきょういんとう)型供養塔。この塔は、国道382号線沿いの七郎(しちろう)神社の鳥居東側にあります。4mを超える高さを持つ大きなもので、近くを通る国道からも見ることができます。
通常、宝篋印塔といえば、上から相輪(そうりん)・笠(かさ)・塔身(とうしん)・基礎・台石(だいせき)の5つに分かれ、一番上には宝珠(ほうじゅ)、笠には隅飾突起(すみかざりとっき)とよばれる飾りが付いているのが一般的です。また、塔身には、仏像か梵字(ぼんじ)が刻まれますが、この塔は、さらに、塔身と基礎の間に、請花(うけはな)があるのが特徴です。
この供養塔には、七郎に関する伝説も残っています。
「あるとき、壱州(いしゅう:壱岐のこと)の米どころと言われたほどの良村であった池田村に、平戸藩から、検地のために御奉行様がおいでになるというので、庄屋をはじめ村の重役たちは、訪れた奉行をもてなすために、正伝庵(七郎神社西側約50mほどにあったとされる)で酒宴を設けた。酒宴は長引き、馬の世話をしていた七郎が、つい居眠りをしたとき、馬が逃げ出し、暴れて、付近の田を荒らしてしまった。そのことに怒った奉行が、馬丁の七郎を打ちのめすと、七郎は怒って、その馬を殺し、自らも自殺してしまった。以後、七郎の霊魂が、道を行き交う人々を悩ませたり、里には爪のない牛や馬が生まれたりした。そして、裕福だった池田村は、さびれていった。この噂(うわさ)を聞いた役人が、馬と七郎の霊を慰(なぐさ)めるために、供養塔を建てると、今まで住人を悩ませていた、数々の不吉なできごとがなくなり、米どころ池田村として以前の繁栄を取り戻した」というお話です。あなたも一度訪れてみてください。
[住 所]:長崎県壱岐市池田西触
[アクセス]:郷ノ浦港から車で約15分。郷ノ浦から国道石田方面へ、清水橋を越えて200mほど行った左手に七郎神社が見える。その参道脇。
[駐車場 ]:参道横の池田西農村公園に10台程の駐車場がある。
[その他 ]:昭和53年3月31日石田町指定文化財


